続・迷惑なイケメンに好かれました。
振り返り、文句を言えばどこか呆れた顔した芽依ちゃん。
「何で芽依ちゃんが俺を蹴るわけ!?」
「え。だって、あんたが死角ないとか言うからじゃん」
「俺が悪いの!?」
なんて言い合ってるとガタガタと騒がしい音がして、視線を向ければ、あの男二人が走り去っていくのが見えた。
……に、逃げやがった!
「……っち、ふざけやがって」
芽依ちゃんに向かって暴言吐いたくせに、謝りもしないで、逃げやがったぞ、あいつら。
次どこかで会ったら、覚えとけよ……!!
ぶつけどころを失った怒りに、拳を握りしめた。
悪いことをしたら謝るって親に習わなかったのかよ!
もし芽依ちゃんに怪我させてたら、容赦なく殴ってたっつーのに!
「……持田」