続・迷惑なイケメンに好かれました。
「……っ、夢か」
自らの手を額に当てれば汗でぐっしょり濡れていた。
悪い夢を見た。
こんな日は治って、もう傷跡さえない右手首が痛む。
この世界から消えようと思って、ある日私は自分自身の腕を切りつけた。
でも傷も浅くて、直ぐに病院に運ばれたから、死ぬどころか、消えようとした証拠すら無くなってしまった。
「……か、い」
自ら手放したのに、あなたに会いたすぎて、私は今も死にたくなるほど苦しいの。
ーーもう直ぐやって来る春休みを越せば、高三になると言うのに。