続・迷惑なイケメンに好かれました。
苦しそうな声が、胸に刺さる。
過去にこんなに海を遠く感じたことがあったかな。
「俺は、会いたくなかった」
はっきりと告げられる、拒絶の言葉。
うつむくあなたと、それを見つめる私の視線は決して重ならない。
「お前のことなんて、忘れた」
「……嘘だよ」
だったら、普通に接するでしょ?
そんな風に困って、苦しそうになんかしないでしょ?
大好きなあなたに、そっと手を伸ばす。
触れたくて、離れたくなくて、誰よりも失いたくなかったんだ。
……でも、海は私の手を思い切り払いのけた。
「好きよ、海。私には海がいなきゃ生きていけないの。だから……戻ってきてよ」
少しずつ視界が歪んでく。
ねえ、お願い。
どうか、微笑んでよ。