続・迷惑なイケメンに好かれました。
周りに人がいることも気にせずに想いを口にする。
どれほど頑張っても消えなかった、諦めきれなかった、本心を。
「……私たち、邪魔者みたいだから帰るね?」
そんな私の耳に届いたのは、微かに震えた声。
視線を向ければ、彼女は海を真っ直ぐに見つめていた。
微笑みを浮かべ、気丈に振る舞う姿は、あまりに痛々しい。
……だけど、同情なんてしない。
「俺も一緒に帰るっつーの」
「まだ私の話は終わってない……!!」
もう、後悔したくないの。
何が何でも、諦めたくないの。
あなたのいない日々をこれ以上繰り返したくないの。
そんなの、耐えられない。
もう絶対に、海から離れたりなんかしない。
「俺は話すことなんてねぇよ。だから、帰れ」