続・迷惑なイケメンに好かれました。
そんなに、強くなんてない。
そんなに、出来た人間でもない。
……嫌だ、手放したくない。
そばにいたい。
だけど泣きながら行かないでなんて縋ること、私には出来ない。
困らせたくない、面倒だって思われたくない。
だったら、どうしたらいいの。
「芽依ちゃん……会わないでって言ってよ」
ずるいよ、海。
自分のなかではとっくに答えなんて出てるくせに、どうして捻じ曲げようとするの?
自分の気持ちを無視して無かったことにしようとするの?
どうしてーー私のせいにしようとするの?
そんなこと言えないの知ってるくせに。
空が突然現れて、どうやっても逃げられなくて向き合うしかなかった私に、そんなこと言えるわけがないのに。
そんなの、誰よりもよく分かってるくせに。