強がりウサギの不器用な恋
「来てみて思ったけど、けっこう都会だな。」
「そうですね。それは私も思いました。」
ここが首都であり観光地だからなのか、想像していた以上にスタイリッシュで綺麗な街だった。
ビルもたくさん建っているし、滞在しているホテルの周りにはショッピングモールだらけで、買い物好きには天国だ。
「調べたらさ、マラッカとかいう世界遺産の遺跡があるらしい。
明後日にでも見に行きたいよなぁ?」
「行きませんよ。何をガッツリと観光しようとしてるんですか。」
「あ、でも。操の水着も捨てがたい。明後日はプールでのんびりするか?」
「しません!!!」
この男と居ると、本当にペースを乱されるというか。
私のペースで何も事が運べないというか。