強がりウサギの不器用な恋
「…俺がずっとべったり横にいるのも嫌かと思って、一瞬でも操をプールで一人にした俺も悪い。
ホテルの中だと思って、ナメてたわ。
……そんなセクシービキニで一人で居たら、男が寄ってくるよな。」
少しばかり申し訳なさそうにそう言われても。
今すぐ自分の全身を手で覆い隠したくなる。
「というわけで、俺の傍から離れたら承知しない。」
「いや、あの……今のはたまたまじゃないですか?
だって私、スタイルがいいわけでも色気があるわけでもないですし……」
「まだそんなこと言うか…」
「………」
低めの声で、眉間にシワを刻まれながら睨まれれば。
この場所では吹けば飛ぶような私は、何も言い返すことなんてできなくて。
観念したように下を向いて俯くと、その場でいきなり抱きしめられた。