強がりウサギの不器用な恋
「あのさ、最近どうしたんだよ。
今までこんな変なお前は見たことないんだけど?」
「ちょっと、ボーっとしちゃって。
…すみません、気をつけますから。」
気をつける、と言っても……これで何度目だろう。
社長だって、どう考えてもおかしいと思っているからそんな発言をするのだ。
「俺、そろそろ向こうに行くけど、あと大丈夫か?」
今まで社長がボランティア事務所に行くとき、一度だって私にそんな声をかけることはなかったのに。
相当心配されているんだな、今の私は。
「大丈夫ですよ。」
「…だよな。飛向もいるし、大林もあと30分くらいしたら戻るし。」