強がりウサギの不器用な恋

家に帰ると、近くのコンビニに行く以外はどこにも行かず、とにかくボーっと過ごした。


まぁ、とにもかくにも。
もし妊娠していれば、また新たに重大な悩みが降りかかってきていただろうから、そこは胸を撫で下ろさざるをえない。


海藤さんに妊娠を告げることなんて到底できないから、一人で産んで育てることも考えていかなければいけなかっただろうし。



だけど、こうなると本当に完敗だと思う。

彼の子を妊娠した綾乃さんと、妊娠しなかった私。


もう………どんなに頑張っても彼とは結ばれない。


彼の結婚を、祝福するしかないんだ。
そんな考えが頭を過ぎるだけで、胸が締め付けられて苦しいけれど。


とりあえず、週が明けた月曜日には、何でもない顔をして会社に行こう。


……そう、強く決意した。


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