強がりウサギの不器用な恋

「お前……最近、俺に対して嘘が多いだろ？」

「……は？…え？…」

「ま、そのうち何もかも吐かせてやるけどさ。」


どういう意味だろう、と思っていると、昔はもう少しわかりやすかったのにとか何とか、ブツブツ言いながら社長は事務所を出て行ってしまった。


そして、事務所には私一人。
社長ももう戻っては来ないし、海藤さんも福岡からそのまま直帰でここには戻らない。

一人の空間は静かで仕事がはかどるし、自由で好きだ。


そんな風に思いながら、パソコンに向かってしばらく仕事を続けていると、私のスマホが着信を告げる。

誰だろうと画面を見ると、明未さんからだった。