強がりウサギの不器用な恋

『自分には女としての色気も魅力もない』

その言葉がきっかけなのだとしたら。
その言葉があなたの理性を飛ばしたのだとしたら、私が挑発したんだ。

あなたが、何も気に病むことはないのに。


というか、この話に出てきた“女”というのは、やはり私のことじゃないか。

……綾乃さんではなく。



「あの夜は、お酒も入ってましたし……」

「酔ってなかったよ。…俺はな。
だから酒のせいじゃない。言い訳にもならない。
……ていうか、いいから聞け。」

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