強がりウサギの不器用な恋
どう言葉を返していいのか、迷った。
私もあなたが大好きだ、と……
社長ではなく、今はあなたのことが好きなのだと、
今ここで全部正直にブチまけてしまえたら、どんなに楽だろうか。
「話は……終わりましたか?」
「…え?」
「雨、上がったみたいです。
そろそろ帰らないと、明日も仕事ですよ?」
「操!」
穏やかににっこりと笑顔を作って言ったのに。
帰ってくれと促す私の言葉に、彼の表情が哀しみの色を乗せてギュっと歪む。