強がりウサギの不器用な恋
「逃がさないっつってんだろ。」
その瞳に、久しぶりに感じた……彼の男の色気。
しかも何故か強烈にそれは放たれていて……
「ほんとは、お前の心が俺に傾くまで待つつもりだったけど。
お前がこれ以上逃げるなら、待ってられるか。」
そう紡いだ彼の声が凄く近い。
気がつくと、すぐ傍の距離に彼が立っていた。
「お前が何を思って……
何に悩んで、俺から急に逃げるのかわかんねぇーけど…。」
彼の大きな両手で肩を抱かれ……
そのまますっぽりとその広い胸の中に閉じ込められた。