強がりウサギの不器用な恋

「返事は?」

「へ……返事……」


綾乃さんの妊娠は、全く関係なかった。

あなたは私を好きだと言ってくれている。


……これってもう、逃げる理由なんてない?


目の前の、その広い胸に飛び込んでもいいのだろうか。

あると思っていた障害が急に消えて。
頭が混乱して、戸惑いが隠せない。



「…まぁ、いいけどな。」

「…え?」

「操がどんなに強がって意地っぱりなこと言っても、逃がすつもりはさらさら無い。」

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