強がりウサギの不器用な恋

何言っても無駄だ、と余裕綽々で私の顔を覗き込む。

そんな……愛しさを含んだ瞳で見つめられたら……



「今日から操は、俺の女だ。」



大好きなあなたに、濃厚な色気を振りまかれてそんなことを言われたら、

――― ひとたまりもないよ。


腕を引かれ、そのままギュッと抱き寄せられれば、

溢れてくるのは………涙。


「俺は真吾みたいに料理も作れないし、お前のタイプじゃないのかもしれないが……」

「……海藤さん。」


「観念して、俺を好きになれ。」


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