強がりウサギの不器用な恋

戸惑う私をよそに、彼のキスは止むことを知らないみたいに降って来る。


「今、社長が帰ってきちゃったら……」

「その時は……気を利かせろって言うよ。
腹が満タンになるまでコーヒー飲んで来い、って。」

「さすがにそれ言ったら、キレられそうですね。」


私がそう言うと、彼もそれを想像したのか二人でクスクスと笑い合った。



「操はほんとに可愛いウサギだな。」

「そんな……ウサギなんかじゃありませんから。」

< 402 / 404 >

この作品をシェア

pagetop