強がりウサギの不器用な恋

『そんなの、わかってますよ。
私が一方的に好きなだけだって、わかってますから!』

『実は俺、今まで気づいてないフリしてた。
本当は宮田の気持ちに……気づいてたのに。』

『狡いですね。こうなれば私が傷つくってわかってて……』

『…………悪い。』


眉尻を下げて神妙な面持ちをする社長に、怒気を含んだ声色で責めるようにそう言ったのを覚えている。


『だけど俺は……仕事のパートナーは宮田がいいんだ。
それは、会社を立ち上げる時にたまたま大学に宮田がいたから今もその流れで、とか……そうじゃなくて。俺は宮田とだから、仕事がうまくいくと思ってる。』

『ほんっとに……狡いですね。』



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