強がりウサギの不器用な恋
「あ、でも! レポートまとめたりとかは、抜群に上手い!」
どうやら私はムッとすると顔に出るようだ。
そんな私の怒りの表情を読み取り、まずいと思ったのか杉村先輩が取り繕うようにフォローを入れてくる。
「今度真吾も宮田にレポート書くの手伝ってもらえよ。」
笑いながら渡辺先輩の肩をポンと叩く杉村先輩のほうに視線をやり、ギロリと睨みつけてやった。
「俺、まとめるの下手だし、今度マジでお願いしようかな。」
そう言って、渡辺先輩は嫌味のない笑顔を私に向ける。
不思議だった。
この手のタイプはなんとなく苦手なはずなのに。
渡辺先輩には、嫌な感じがしない。