強がりウサギの不器用な恋

「なんだよ、“操”って呼んで欲しいのか?」

「あ、私の下の名前……知ってたんですね。」

「はは。まぁな。」


“操”なんて呼ぶつもりもないくせに。

一応知ってるあたりがまたムカツク。



「宮田、お前……将来何かやりたい仕事とかある?」


出てきたカレーを黙々と食べていると、急に先輩がそんな質問を振る。


「勉強して秘書検定受けて、大手企業で秘書やりたいなと思ってます。」


私は前から決めていた目標を言っただけなのだけど。
渡辺先輩はそれを聞いて「お前らしい」ってクスっと笑った。



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