天才少女の復讐法。


「…俺はお前をぜってぇ一見逃さねぇ!」


少し前を歩く瀬織に向かって、
俺はそう声を荒げた。


すると………不意に瀬織は足を止めた。


そしてまた、俺の方を振り返る。


「…あたしのことを調べても
時間の無駄だよ。それなら………。」


そう言いかけて、
瀬織の表情が少し変わった。


……不安そうな、心配そうな……
そんな表情を見せる瀬織。


初めて瀬織の"隙"を見た気がした……__

< 222 / 619 >

この作品をシェア

pagetop