天才少女の復讐法。


そこにいたのは……
人と関わらないことで有名な
瀬織 雫ちゃん。


声を聞いたのだって初めてで
少しきつめの言動とは逆に
とても穏やかな声をしていた。


もしかして、止めようとしてくれてる…?


……って、そんなはずないよね。


今までだって、
みんなわたしを助けてくれなかった。


いじめられっ子のわたしに関わったら
巻き沿いを食らってしまうから
みんなみんなわたしを避けてさ……。


そんなわたしを、ましてや瀬織さんが
心配してくれるはずがない。


ほら、今だって
何を考えてるか分からないような目で
わたしを見つめてる。


どうせ、哀れな目で見てるんでしょ…?


そう思うと、また涙が止まらなくなる。

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