天才少女の復讐法。
「ありがとうっ…」
震える声で、そう言った彼女。
……3年前と違ったのは、
ありがとうの後に、さよならが無かったこと。
彼女はちゃんと生きてる。
ちゃんと、救えたの……?
3年前は……噎せるような血の匂いだった。
でも、今日は違う。
生きてる心地がする、
彼女のシャンプーの良い香り。
もう、罪のない人が死ぬ姿なんて
見たくない……
3年前からずっと、そう思ってた。
だから……
「……良かった……。」
なんて、
あたしらしくない本音が漏れてしまったんだ。