天才少女の復讐法。
「いいの。いじめがなくなるだけで
わたしは十分だよ。」
そう言うと、雫ちゃんはそっぽを向いて
"わたしらしい"と言ってくれた。
でも、その横顔は…どこか切なそうで
悲しそうで……。
何を想って、何を思い出しているのか
全然分からないけど……
もしも、雫ちゃんに悲しいことがあったなら
今度はわたしが助けてあげたいと……
……そう思ったんだ。
「…今日はもう早退すれば?
顔色も悪いし、体調整えて来なよ。」
「うん…そうする。」
こんな泣き腫らした顔で教室入ったら
わたしはさらにバカにされるだけだ。
「それじゃあ、またね雫ちゃん。」
そう言って、
わたしは屋上を後にした……__。