天才少女の復讐法。


その直後……


廊下に、見覚えのある子がいた。


……いつから、ここにいたんだろうか…。


蒼波さんは、今にも泣きそうな声で
「ご、ごめんなさいっ…。」と
あたしにそう言ったんだ。


どこまで、あたしの話を聞いてたのかな…?


やましいことがありすぎて、
この子にだけは聞かれたくなかったな、なんて思っている。


あたしは言葉を遮るように
彼女の横を通り過ぎた。


「待って……!」


不意にあたしは、
蒼波さんに腕を掴まれた。


予想外の展開に
あたしは戸惑ってしまう。


………だけど、蒼波さんはそれ以降
何も聞いてこなかった。


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