天才少女の復讐法。


いじめからやっと開放されたのに、
今度はあたしのせいで…彼女は泣いている。


不意に後ろを振り返ると
震える、小さな背中が目に映った。


「………ごめん…。」


届くはずのない声で、あたしは呟く。


でもね……さっき言った
"関わらない方がいい"って言葉はさ
あなたのためでもあるんだよ……。


どんなに悪人を排除して、
どんなに罪のない人を救っても
所詮あたしは、国から罰せられる存在。


……あたしなんかに、
関わらない方が良いに決まってる。

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