天才少女の復讐法。
第7章
あの日、あの場所で。
【煌弥side】
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怒り……憎しみ……恨み……
そんな感情が一定を超えると
殺意へと変わってしまう。
……それが例え、
血の繋がった家族だったとしても……。
俺は今、まさにその状況にいたんだ。
あいつが憎くて、悔しくて、
……消してやりたい……そう思った。
そして、周りが見えなくなってた俺の前に
突然、あの子が現れたんだ。
『フツーの女じゃねえ……』
そう思ったのに不思議と怖さがなかったのは
多分、同じ匂いを感じていたから。
こいつなら……いや、こいつだけは
俺のことを理解してくれる。
心の中でそう思っていたのかもしれない。