天才少女の復讐法。
「…そうなんですか?」
「香澄ちゃんを助けたの、
煌弥くんのお友達だと思うけど…
なにも聞いてない??」
「……え?僕の友達…ですか?」
「えぇ。煌弥くんの家の前にずっといたから
何してるのかな~って気になってたのよね。
あ、そうそう!その子、落し物したのよ!
これなんだけど……」
そう言って、おばさんは
茶色い封筒を取り出した。
「これを渡す気だったと思うの。
でも最終的には、自分のポケットに閉まってたわ。
玄関前に落ちてたから、おそらく
香澄ちゃんを助けるときに落としたみたい。
煌弥くんに渡していいのか分からないけど…
もし会ったらその子に返しといてくれる?」
そう言って、おばさんは茶色い封筒を
俺に差し出した。
「その人ってどんな人でしたか?」
俺の友達…?心当たりが全くない。
なんせ俺は学校でも上辺だけの付き合いしか
してねえからな……。
なんなら家も教えたことがない。