天才少女の復讐法。
幼い頃から、あまり会話もしたことない。
あの人から愛情なんて
もらったことも、感じたこともなかった。
俺が思うあの人のイメージは、
"母さんを傷つける人"
これでしかないから、嫌いだった。
__ガチャ…
家に入ると、中には
久々に見るあの人の姿があった。
俺を見るなり、すぐに視線を逸らした。
そして、ため息をつかれる。
「はぁー……。香澄はどうした。
久々に帰ってきたと思ったら
家の中はホコリっぽいし……
ちゃんと掃除してんのか。」
親父の態度に苛立ちを覚え、
俺は思わず拳を握りしめる。