天才少女の復讐法。
「……ふっ…すごい剣幕だね?
…人でも殺す気?」
……そんな声が聞こえ、俺は後ろを振り返った。
そこにいたのは
真っ黒いフードを深く被った、1人の女。
「…あんた誰?」
俺は彼女にそう尋ねた。
「…そんなことより、
あからさまにポケットにナイフなんて
入れてたら、怪しまれるんじゃない?」
「…えっ?」
なんでポケットの中身を
こいつが知ってんだ…?
もちろん、ナイフをポケットから
出した覚えもない。
不審に思い、睨み付けると
女は動じることもなく、不敵な笑みを浮かべた。
その笑みは、あまりにも冷たすぎて
思わず背中がゾクリとする。
……こいつ、ただ者じゃねぇかも…
俺はなんとなく、そう思ったんだ__