天才少女の復讐法。


「吉木さんの死は自殺だったと
テレビで流れていたじゃないですか。

それとも、あなたは刑事側が
事実を捻じ曲げたとでも言うんですか?
7年前、あなたが隠蔽した…
あの事件のように。」


『……っ』


「来月第1日曜日、〇〇倉庫の屋上にて
20時にお待ちしてます。
あなたに直接、聞きたいことがあるんです。」


『……聞きたいこと?』


「はい。お金はもちろん入りません。
それと、いまさら隠蔽の事実を
警察に言う気もないので心配しないで下さい。
…何しろ、証拠がないので。」


『……いいだろう。』


「ふっ……話が早い人で良かったです。
それともう1つ。
警察に頼る、などと言った行為は
しないでくださいね?」


最後にそう告げて
あたしは電話を切った。


……社長は、どんな選択をするのかな。


そんなことを思いながらニヤリと笑って、
あたしはその場を去っていった__
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