天才少女の復讐法。
…まぁ、それも作戦の1つだ。
あたしはこの社長に
ボイスチェンジャーなどを使わずに
電話で会話をした。
つまり、相手が女だということを
事前にわかっていたはずだ。
「何をしたいのか知らないが
身をわきまえるべきじゃないのか?」
余裕そうな笑みで言う社長は
よほど自信があるのだろう。
相手は所詮、女。
それに比べて自分は、金も地位もある
デカイ会社の社長。
だから、警戒しなくても大丈夫と
思っているのだろう。
ふっ……愚かな奴。
大事なのは、地位でも金でもない。
__頭脳だよ。
それをあたしが今から証明してあげる。
そんなことを思いながら
あたしは心の中で彼を嘲笑った。