天才少女の復讐法。
あたしが生きてきた理由。
最初に言ったはずだ。
大切なのは地位ではなく頭脳だと。
先ほどあたしは
最後のウイルスを流しこんでから
パソコンを閉じたのだ。
「最高の景色、見せてあげますよ。
これを見せたくて、せっかく屋上に呼んだんですから。」
そう言って、
わたしは社長の株式会社を指差した。
社長は慌てたように、
自分の会社の方をみる。
「そろそろかな?
…まだまだ詰めが甘かったですね。」
そう呟いた直後…
社長の会社…
高層オフィスビルの電気が
次々と消えて、真っ暗になっていく。
「…なに?なにがあった!?」
社長の顔がどんどん青ざめる。
そして…
__ブーッ…ブーッ…
鳴り止まない携帯電話。