天才少女の復讐法。
それなら、話は早い。
素顔がばれたなら
あたしと彼は、もう2度と会うことはない。
そう思い、あたしは歩き出した。
「傘借りる!捨てたりしねぇから!
……ちゃんと返すから。」
後ろからそんな声が聞こえたが
あたしが止まることはもうなかった。
「……返すって…もう会うことないのに…。」
…なのにどうして彼は
またどこかで会えるみたいな言い方を
するんだろうか。
不思議に思いながらも
あたしは夜の町並みへと姿を消した……__
《第8章 完。》