天才少女の復讐法。
「ここの会社の社長が
亡くなったからじゃないですか?」
「いや、なんかもっと昔に………。」
そう言って、中村さんは
何かを考え始める。
「あぁ…そうだ……。あの事件だ……。」
と、不意に悲しそうな声で
中村さんは話し始めた。
「6年……いや、7年くらい前だったかな。
ここで働いていた会社員が
殺人罪で指名手配されたんだ。
僕は、ちょうどその事件を追っていたよ。
……本当に凄惨な事件だったなぁ。
今でもあの時のことは忘れられないんだ。」
「……どんな事件ですか?」