天才少女の復讐法。
「っそんなことしたって、誰が喜ぶんだよ!
お前のお母さんは、そんなこと
本当に望んでると思ってんのかよっ…!」
「じゃあ捕まえてよ!
早くあいつを捕まえてっ…!」
「っ……」
「…あたしが動かないと、
なんにも変わらないんだよ…!
…事件後、お母さんとお姉ちゃんが
亡くなったのに…
誰1人捕まらなかった!罰を受けなかった!
こんなの、絶対間違ってる。」
「……」
「…このまま時効を迎えて
あいつが無実になるのだけは、絶対に嫌なの。
だから……簡単に復讐を止めたりしないで。」
そう言って、あたしは屋上を出た。
そして、力が抜けるように
壁によしかかる。
「……っ…」