天才少女の復讐法。
「あいつは見るからに警戒心強いし、
人を簡単に信じなさそうだから
さっきみたいに、そっけない態度
されるかもだけど……
いつかはさ、あんたに
心を開くかもしんねーじゃん?
そしたら聞いてあげれば?…あいつの話。」
俺がそう言うと、彼女はゆっくりと頷いた。
「…ま、それなりの覚悟が必要だと思うけど。」
「…覚悟?」
「…あぁ。……冷たい言い方だけど
薄っぺらい覚悟しかないなら
逆にもう、あいつに関わんない方がいい。
その方が、あんたにとっても幸せだろーし。」
「……」
「ちなみに、俺は覚悟ができてる。
だから……あいつのそばにいる。」
雫の過去を知ったあの日から
俺は、そう決めたんだ。
「じゃあ、もう行くわ。」
そう言って俺は、公園を後にした……__