天才少女の復讐法。
『……人間って、勝手だよね…。
……そんな法律、
なくなっちゃえばいいのに…。』
悲しそうに言ったその言葉は…
瀬織の、心の叫びのようにも感じられた。
『…ずっと一緒には居られないけど
……あたしのところに来る?』
子犬に問いかける瀬織の表情は
優しくて……穏やかだった。
「……っ。」
…瀬織のあんな顔、初めて見た。
もしも、あんな事件がなかったら…
瀬織はみんなと同じように…
ちゃんと普通に、笑えてたのかな。
俺は、そんなことを思った。