天才少女の復讐法。


「ッねぇ……なんであたしだけ
置いて逝っちゃったのッ…?」


…ッ分かってる。そんなこと思っても
意味ないってことくらい。


日記の中の思い出は、
楽しかったことばかりで…


幸せだった日々を思い出す。


「……っ…会いたいな…」


震えた声で、そんな言葉が溢れでた。


『幸せだった頃の思い出なんか
消えてしまえばいい』


あたしはずっと、ずっとそう思ってた。


だって、覚えてても辛いだけだから。


でも……今はまだ、涙が止まらないから…


今日だけは……復讐とか、全部忘れて…
幸せだった日々を思い出してもいいかなっ…


明日になったら、また切り替えるからっ……


……そんなことを思いながら
あたしは瞳を閉じた……__


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