天才少女の復讐法。
「……あのさ」
「……?」
「…何があっても
あたしはずっと、詩織ちゃんの味方だから」
「……へ?」
「だから…詩織ちゃんは、幸せになってね」
そう言って、雫ちゃんは優しく微笑んだ。
そして、再び背を向ける。
『幸せになってね』
……そっか、きっと雫ちゃんは
1度、死を選ぼうとしたわたしに
『辛いことがあっても
もう死を選んだりしないで』って…
……そう伝えたかったんじゃないかな…。
「…っわたしも、ずっと味方だよ…!」
その言葉は…
ちゃんと雫ちゃんに届いただろうか…?
しばらくして、
雫ちゃんが見えなくなった直後…
「……ふぇっ………ひっく…」
わたしの目から、涙が溢れだした。