天才少女の復讐法。
天候は、少しどんよりしていて
まさに……復讐日和。
そしてあたしは、奴が電話で言っていた
『あの場所』へと向かう。
その場所が本当に合っているか
未だ確信があるわけじゃない。
でも、奴ならきっと…
あの場所に来るんじゃないかな……
そんなことを思いながら
しばらく歩いた……その時だった……―――
「…っ雫……!!!」
聞き覚えのある、焦ったような声が聞こえて
あたしは後ろを振り向いた。
「…っ…なんで…?」
そこには、息を切らした煌弥くんがいて……
不意にあたしの手首を強く掴んだ……__
「……なんでここにいるの?」
……彼とはあの日以来、
会う予定はなかったのに……__