天才少女の復讐法。
そして、この男を大切に思っているのは
きっと瀬織も同じで__
『誰も信用しない』
そんな瀬織の…唯一隣に居られる相手。
瀬織が唯一、隣にいることを認めた相手。
それが、この男だから__
……だから、
この男に怒りたいわけじゃないんだ。
むかついてるのは…
紛れもなく自分自身で__
なんで瀬織の復讐を
止められなかったんだろう…。
その悔しさだけが、残ってて……
俺は思わず、拳を強く握りしめる。
『……さよなら黒瀬……__』
電話で言われた『さよなら』の
本当の意味……
「あいつのとこに行かなきゃ……」
男に貰った紙を握りしめて
俺は……瀬織の元に走りだした__