天才少女の復讐法。

大切な人へ。


最終章
<大切な人へ。>


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+゚

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「ん……」


目を覚ますと
あたしは……真っ暗闇の中にいた。


そっか……あたし死んだんだ。


……あたしの復讐は、
ようやく終わったんだね……__


『本当の正義』


あたしは今でも分からないけど、


あたし自身は……やっぱりこう思うんだ。


大きな罪を犯した人はさ、
自分の命で、罪を償うくらい…
重くて…大きな過ちがあるんじゃないかって……


だから……なにがあっても
人を傷付けてはいけない。


だって、大切な人が亡くなった
被害者にとってはさ、悲しみだけが残ってて……


刑務所に入って、
しばらく経ったら釈放……なんて
やっぱりそんなの、やりきれなくて……__


だって、大切な人は…もう帰ってこないから。


なのに、加害者は生きてる……なんて


そんなの、やっぱりどうしても
やりきれない部分があるよ。


……あたしがそうだった。


……家族を殺した父が、生きてるなんて…
許せなかった……__


警察にも捕まらない父が
どうしても許せなかった……__


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