天才少女の復讐法。


「っ…お母さんっ……」


そう呟いて、あたしはあたりを見渡した。


すると……少し離れた場所に、光が見えた。


その光を辿って行くと…


そこには、しわが増えたお母さんと
綺麗になったお姉ちゃんがいた。


「っ……お母さん、お姉ちゃん……」


あたしの視界は、じわりと滲む。


「っ……本当、バカな子だねぇ…。
お母さんたちのために、
わざわざ悲しい道を選ぶなんて……」


そう言ったお母さんは涙声で……


「っ……ごめんなさい」


頬に伝った涙と共に
そんな言葉が溢れだした。


「っ……1人で辛かったよねっ……」


そう言って、
優しく頭を撫でてくれるお姉ちゃんは
7年前と変わっていなくて……__


「……っお姉ちゃん…
……ずっと、会いたかったっ……」


そう呟くと、お姉ちゃんは……
優しくあたしを抱き締めてくれた。


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