天才少女の復讐法。


『もしもあの日に……
……7年前に戻れたとしても、
あたしはきっと、同じ道を選ぶと思うから』


いつの日か、黒瀬に言ったその言葉。


でもね、今ならきっと
違う答えを言う気がするんだ。


もしも、7年前に戻れたとしたら……


……あたしは悲しみを乗り越えて、
幸せな人生を……選ぶと思う。


お母さんが望んでいた…
立派なオトナになるために……


今のあたしならきっと、不幸な道じゃなくて
幸せな未来へ__


だって……
例えお母さんとお姉ちゃんがいなくても……


あたしは1人じゃないって、気付けたから。


あの3人に……
大切なことを教えてもらったから__


だから、もし7年間に戻れたら……


あたしはきっと……幸せな未来を選ぶかな。


……教室に行けば黒瀬がいて

昼休みは詩織ちゃんと過ごして

放課後は煌弥くんに会って……


そんな未来が……あったのかもしれない。


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