天才少女の復讐法。



【優雨side】


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あれから、1年が経過した。


そして今日は……瀬織の命日。


「雫ちゃん、元気にしてるかなー…」


俺は、蒼波と…蒼波が飼っている犬と一緒に
瀬織のお墓参りに向かっていた。


「……しーちゃんも寂しそう」


不意にそう言った蒼波に
俺は首をかしげる。


「しーちゃん?」


「そ!このワンちゃんのことだよ!
名前は、しーちゃん!
しずくちゃんの『し』から取って
しーちゃん!可愛いでしょ?」


「わんっ…!」


「…なるほど。」


……瀬織が飼っていた犬は
どうやら蒼波が飼うことになったらしい。

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