天才少女の復讐法。


そして、
お墓の掃除を始めようとした…そのとき。
 

「………むかつく。」


……俺は、らしくない言葉を呟いていた。


「え!?」


その言葉に、隣にいる蒼波も驚いている。


……だって、瀬織のお墓には
もうすでに……
綺麗なお花が供えられていたから。


「……1番に来たかったのに…」


と、俺はボソッと呟いた。


1番にお花を供えた人……


多分、あいつだ。


……名前は確か、柴咲 煌弥。


あいつとは……あの日以来会っていないけど


……元気にしてんのかな……?


「…もう掃除も、終わってるみたいだね…!
さっそくわたしたちも、お供えしよう!」


そう言って、蒼波はお供えをし始めた。


そして、線香に火をつけて


俺たちは合掌をする。


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