天才少女の復讐法。
『……瀬織、元気か?……1年ぶり、だな。
……あの時は、助けられなくて
本当にごめん………。
…実は今日はさ、
瀬織に伝えたいことがあるんだ。
……俺さ、とりあえず刑事になるの
見送ることにした…!
正直さ、瀬織の正義も
間違ってないって思うこともあるよ。
全部が全部…間違ってるわけじゃないって
俺は、お前に出逢って分かったんだ。
……だからさ、俺…
『本当の正義』ってやつを
しばらく探すことにする。
見つかるかは、今はまだ分かんねぇけど…
もし見つかった時はさ、
間違った法律を変えられるくらい…
立派なオトナになるから。
……刑事になるのは、それからだろ…?
そう思えたのは……全部瀬織のおかげ。
だから……ありがとな。』
【全部を信じてくれる…真っ直ぐなあんたも
きっと良い刑事になれるって……
今のあたしなら、そう思うよ】
……1年前、瀬織が言ってくれたその言葉。
『……自分が納得するまで、突き進んだ後はさ…
俺、絶対に良い刑事になってみせるから。
だから……俺のこと見ててな』
心の中でそう言って……俺は目を開けた。