天才少女の復讐法。


「やっぱ分かんねーや。」


そう呟いて、俺は帰ろうとしたそのとき。


……いるはずのない人がいた。


「…………瀬織…?」


……今日は学校だろ?
それに、なんでこんなとこにいるんだ…?


例えサボりだとしても、
ここにいる意味が分からない。


…瀬織は、会社付近にある
公衆電話の中に入っていた。


そして、会社の窓方面を見ながら
誰かと話している様子。


……人違いか…?


はっきりとは見えないが、
いつもとオーラが違うような気がする。


その表情は、いつもの瀬織じゃない。


笑みなど一切なく
会社を睨みつけるような表情。


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