天才少女の復讐法。


…瀬織は、一体どんな奴なんだろうか。


不意に俺は、そんなことを思い始めた。


瀬織とは何回か話したことがある。


けど、今思えば…
俺は自分の話しかしていない。


遼が言っていた噂…


『瀬織って、興味を持った相手としか
話さないらし一ぜ!
誰も声聞いたことないらしい。』


…ただのデマだと思ってた。  


話してみたら全然普通で
みんなが噂するような子じゃない。


そう思ったけど
もしかしたらそれも俺の勘違い…?


あいつのことを考える度に
どれが本当の瀬織なのか分からなくなる…。


……瀬織のことが知りたい。


俺は、初めてそう思ったんだ……__。


《第2章 完。》
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