【完】あんたなんか知らないっ!!
「まぁ園田くんも園田くんなりに頑張ってるんだからさ、あんまり跳ね返さないであげなよ。」
数日後。
那瑠と出掛けた先のカフェで話していると、そんなことを言われた。
頑張ってるって一体何をだよ。
「で、碧海はその永斗さん??のこと好きなの??」
「...え??」
どーしてそーいう発想になるんですか。
「だってさ、碧海は永斗さんに抱きつかれてるときに『好きでもない人にこういうこと出来るってチャラい』って思ったんだよね??
それって、私から言わせてもらえば『好きな人以外には抱きつかれたくない』って意味に聞こえるんだよね。」
だって好きでもない人に抱きつかれたって気持ち悪いだけじゃん。
「そうなると、永斗さんに抱きつかれてる碧海は、永斗さんが好きってなるんだよ??」
...そーなるのか。
でも、『好き』ってこういう感覚なのかな。
でも、そーなったら私から抱き締めた翠はどーするの??
「...何考えてんの??」
「いや、抱き付かれても拒まないのと、自分から抱きつくのって、どっちの方が好きってことなのかなって。」
「...バカなの??」
...すいませんね、そーいうの疎くて。